書跡名品の旅

臨書の記録と創作の備忘録

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

#006【顔勤禮碑】独特マイルーティーンおじさんの書

唐 顔勤禮碑(がんきんれいのひ) 顔真卿(がんしんけい)大暦十四年(779)頃。真卿の曽祖父勤礼の神道碑で真卿自身が撰書したもの。もとは四面刻であったが、一面が削り取られたため建碑の年月等が確定しない。元・明以後土中に埋もれ、一九二二年に発見された。…

#005【曹全碑】スマート八分習得の絶対的バイブル

後漢 曹全碑(そうぜんのひ)郃陽令曹全碑。隷書。後漢、中平二年(185年)。西安碑林。漢代の名碑。曹全は敦煌の人。賊を討ち功績が多く、頌徳の碑が建てられている。碑の石質が堅く鮮明で、学書の規範としてよく用いられた。文字は整い、波法が伸びやかで美し…

#004【石鼓文】あざとかわいい元祖

周 石鼓文(せっこぶん)籀文。中国最古の刻石とされ、石の形が鼓に似ているので石鼓と名付けられた。石の数は十個で、土の中に埋もれていたが、唐代に陝西の陳倉から発見され、陳倉の十碣ともいわれ、内容が狩猟に関係が多いので猟碣とも呼ばれた。碣(丸い石…

#003【禮器碑】粋な波磔芸

漢 禮器碑(れいきのひ)修孔子廟器表、韓明府孔子廟碑、魯相韓勅造孔廟礼器碑、韓明府叔節修孔廟礼器とも称される。隷書(八分)。後漢、永寿二年(156年)。山東省曲阜孔子廟の漢碑の中でも最も完全に保存され、乙瑛碑、史晨碑と共に白眉といわれている。魯相で…