書跡名品の旅

臨書の記録と創作の備忘録

#006【顔勤禮碑】独特マイルーティーンおじさんの書


顔勤禮碑(がんきんれいのひ)
顔真卿(がんしんけい)

大暦十四年(779)頃。真卿の曽祖父勤礼の神道碑で真卿自身が撰書したもの。もとは四面刻であったが、一面が削り取られたため建碑の年月等が確定しない。元・明以後土中に埋もれ、一九二二年に発見された。いまは西安碑林に置かれている。出土が新しいため碑面の損傷が少なく、その書は鮮明で明るい。細い横画、太い縦画の対比が鮮やかで、軽快な運筆も書の生彩を際だたせている。(講談社『マンガ書の歴史【殷〜唐】』魚住和晃編著より)

臨書↓
f:id:shigotoninn:20210123060128j:plain

創作↓
f:id:shigotoninn:20210123060256j:plain
f:id:shigotoninn:20210123060429j:plain

まとめ
・今回、筆は短鋒にした。正解。
・蚕頭燕尾感はそこまで露骨じゃないような気がする…
・へんとつくりがすごく広いわけではないのに、ゆったりして見える。普通に臨書してると幅が狭くなってしまう。
・右上がりが強いところがある。
・口などの転折は、打ち直す事が多い。
・横線や左払いはスピード感があるものが多い。
・まじめな人の事務的な書、というイメージで、同じ字の書き方に揺れが少ない。無意識自分ルールしばり?創作にはどうかな、と思ったけど、行書の筆意を足したり、スピード感を捉えると◎羊毛筆濃墨の表現もいいかも。
・顔氏家廟碑に近い?
・枠いっぱいの画力は「密」です。
f:id:shigotoninn:20210123061408j:plain
f:id:shigotoninn:20210123061452j:plain

長かった〜…禮器碑よりきつかった。碑面はきれいなので、字調べは少なくて済んだ。
f:id:shigotoninn:20210123061648j:plain